システム開発の中止,大幅な遅延,大幅な予算超過,期待効果の未達成などのプロジェクトの失敗,及び大規模障害,外部委託先との訴訟などのトラブルの要因の一つとして,要件定義の失敗が挙げられる。システム監査人は,要件定義とそのシステムへの組込みについて,システム開発の体制や手法に合った適切な役割分担,方法,文書化などが行われているかを確認することによって,要件定義の失敗によるプロジェクトの失敗やトラブルの防止に貢献することができる。
本問では,システム監査人がシステム開発の各工程において適切な監査手続を実施できる能力があるかを問う。